
京論壇 | JING Forum 2025
REFLECT THE AGE, CREATE A STREAM.
京論壇2025活動開始!
京論壇で自分と向き合い、他者の声に耳を傾けながら日中の架け橋に
活動期間:2025年6月—2026年3月
2025年度テーマ
京論壇の参加者は、テーマ毎に構成される分科会に所属します。
今年度のテーマは以下の3つです。ご応募お待ちしております!
教育:社会化と階層化
Education, Socialization, and Stratification
「教育:社会化と階層化」分科会では、個人の教育体験や国の教育システムがどのようにして私たち自身あるいは社会に影響を与えているのかをテーマとする。分科会活動を通じて、それぞれの教育経験が自分たちの精神面あるいは社会的ネットーワークへのアクセスをどのように左右したのかというミクロな議論と、教育が社会において平等化や流動化を促進するのか、それとも不平等の再生産を助長するのかといったマクロな考察の双方を模索する。
中国と日本を含む東アジアの教育環境において、多くの学生は激しい仲間内の競争や受験のプレッシャーにさらされる。ここでは、個人の努力が強調されるため、社会的地位や学歴が「どれだけ努力したか」と結びつけて考えられることが少なくない。しかし、住んでいる地域、性別、両親の収入など、隠れた複数の要素が、一人一人の将来の進路や社会化パターン、さらには性格的特徴にまで影響を及ぼす可能性がある。こうした要素に留意し、参加者は例えば以下のような問いを追求することができる。
「都会と地方の格差は、最終的に個人の社会資本や社会経済的地位をどのように形成するのか?」
「特定の専攻や教育機関における男女比の偏りは、学生の進路の選択肢を狭めているのか?」
「同調圧力は、個人の社会的行動やネットワーク戦略をどのように形成するのか?」
「北京大生と東大生は、その特権性にどのように向き合っていくのか?」上記に含まれないものであっても、多様な問題意識や好奇心を持つ方々を歓迎する。
21世紀の伝統・文化・慣習 ~東アジアにおける想像の共同体~
Traditional culture in the 21st century: imagined communities in East Asia
「想像の共同体」(Imagined Communities)は、中国生まれの、政治学者ベネディクト・アンダーソンが冷戦期に提唱した概念である。これは、国民国家のような大規模な共同体は、その構成員が、アイデンティティ、歴史、価値観などの文化的で政治的な「物語」を共有して、互いに“仲間だ”と感じるように想像されている、という考え方だ。これまで、この「物語」は権威によって再生産されてきた。しかし、インターネットや生成AIの登場で、「物語」は多様化し、過去の事実も揺らぎ、権威によるコントロールが難しくなっている。コロナ禍やトランプ2.0は、権威や先人たちの知識への不信感を高め、「物語」の分裂と多層化を招いている。本分科会では、<伝統的な文化慣習>を、国内外の共感性、排他性を促進するツールとしての「物語」とし、議論をする。21世紀において、東アジア・中国・日本の「物語」は多様化、分裂、多層化した結果どうなっているか?従来の権威による「物語」はどうなっているか?これらの「下から」「上から」つくられた「物語」は、今後どうなっていくのか?権威による文化慣習を伝統的に重んじる儒教圏に生きる私たちは、従来の価値観の大転換が迫られている。個人や社会は、「物語」をどう扱っていけばいいのか?目標は、参加者それぞれが、変わりゆく「物語」にどう対処するか、さらには「物語」をどう変えていくか、という彼らなりの軸を見つけることである。個人が、そして東アジア社会が、グローバルな変動の中で主体的に生き抜くために。
東アジアの地域秩序:過去・現在・未来
East Asian Regional Order: Past, Present and Future
2025年の世界に生きる私たちは、国際秩序が音を立てて崩れていくのを感じるのではないだろうか。自明なものとされたグローバリゼーションの脆弱性をコロナ禍が浮き彫りにし、国際社会の平和と安定に責任を負ってきたロシアが隣国に全面侵攻し、中東では無辜の命が失われ続け、第二次トランプ政権の下でアメリカが内向き志向を強める。そんな中、私たちは共存していくために、既存の常識に捉われない発想を必要としている。日本と中国は、いや、21世紀に東アジアで生きる私たちは、どのような地域の未来を描けるだろうか。
このような問題意識の下、本分科会では、過去・現在・未来という時間軸を意識して、東アジアの地域秩序の構想について議論する。「過去」では、交易をはじめとする経済的ネットワーク、儒教の影響などの文化的紐帯、そして帝国主義や大戦、冷戦構造といった政治的要因が、いかにして東アジア地域を形成してきたかを振り返る。「現在」では、米中対立、安全保障上の緊張の高まり、貿易協定の試み、サプライチェーンの分断など、東アジアの国際関係を規定する要因について、日中両国の参加者の間での認識の異同を意識しながら、議論する。メディアやテクノロジーなどの影響にも目を向ける。そして何より、「未来」に重心が置かれる。私たち21世紀の東アジアを生きていく若者は、どのような地域秩序を、今後の担い手として主体的に構想できるか。どんな問題関心を持つ方でも、大胆かつ未来志向に考え抜く熱意がある皆さんを歓迎する。ー参加者学年内訳ー
毎年、大学院生を含む上級生の方も多く参加しています。
活動報告
2025年4月21日続きを読む...4/21(日)に東京大学駒場キャンパスにて昨年2024年度の活動報告会を行いました。ご参加いただいた方々に感謝申し上げます。昨年度の参加者の一部による活動の報告を行い、参加者の方からの来年度につ...2025年4月6日続きを読む...2025年度京論壇の東京大学側の代表を務めます玉井よりご挨拶申し上げます。 こんにちは、東京大学前期教養課程文科一類の玉井春希(たまい はるき)と申します。このたび、20周年を迎える2025...2025年4月5日続きを読む...今年度の運営メンバーをご紹介します。 代表 玉井春希 所属:文科一類 行ってみたい場所:尾瀬国立公園 好きな本:伊藤計劃『ハーモニー』 京論壇の好きなところ:自分と全く違う人...他の投稿京論壇 | JING Forum とは
京論壇 | JING Forum は
東京大学と北京大学の学生で
構成される議論団体です。
東京で夏休みに、北京で春休みに一週間ずつの合宿を行い、様々な社会課題について「学生ならではの視点」から英語で徹底的な議論を重ねます。
また、その成果を広く発信し、両国の深い相互理解の達成への一助となることを目指します。沿革
日中間の相互理解と信頼が重要だと考え、東大・北京大の学生が2005年に創設しました。
コロナ禍をはじめとした様々な困難を乗り越えながら、創設から毎年、様々な社会課題について徹底的に議論してきました。
報告会・シンポジウム・出版活動など、様々な形で、議論の成果を社会発信しています。2週間、寝食を共に
100時間に及ぶ議論
ユニークかつ難解な
テーマ
社会発信
価値観の衝突徹底した理想の追求
日中最高峰の学生
トップレベルの議論
東大生・北京大生で構成京論壇2025年度運営メンバー
東京大学・北京大学から各4名のメンバーが京論壇を運営いたします。
Haruki Tamai
UTokyo-President
Tomoka Wada
UTokyo-Vice President
Hibiki Nakatani
UTokyo-Vice President
Taiga Shinohara
UTokyo-Vice President
Zhang Xinye
PKU-President
PKU-Vice President
PKU-Vice President
PKU-Vice President
2025年度議長
各分科会は東京大学と北京大学それぞれ1人ずつの議長によって先導されます。
Shun Hokazono
UTokyo-Section Leader
Wakana Kiyoshi
UTokyo-Section Leader
Ario Deguchi
UTokyo-Section Leader
Yu Zhihan
PKU-Section Leader
Grace
PKU-Section Leader
PKU-Section Leader
2025年度 スケジュール
6月〜8月
分科会準備
セッションに向けて分科会ごとに前提知識の確認・議論の枠組みの設計・事前調査などを行います。
8月19日-27日
東京セッション
@東京・東京大学
朝から晩まで共に過ごし、議論を行います。
10月~1月
分科会準備
セッションに向けて分科会ごとに前提知識の確認・議論の枠組みの設計・事前調査などを行います。
2月中旬
北京セッション
@北京・北京大学
朝から晩まで共に過ごし、議論を行います。
2月下旬〜
社会発信
最終報告会でのファイナルプレゼンテーションに加え、報告書作成など、積極的に社会発信を行います。
これまでの活動
京論壇では、社会発信の一環として毎年度報告書をまとめています。
過去の報告書(表紙をクリックして下さい)・ブログをご覧になれます。協賛企業様
京論壇の活動をご支援いただいている企業・団体・個人様の御名前を記載させて頂いております。
株式会社JOUJU 様
EPSホールディングス株式会社 様
株式会社Info Deliver 様
河野 通直 様
鎌長製衡株式会社 様
公益財団法人 三菱UFJ国際財団 様
一般社団法人 MRAハウス 様
双日国際交流財団 様
東華教育文化交流財団 様
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