人口と発展分科会の議長を務めます、教養学部4年の川本大喜と申します。今回は、私たちの分科会について紹介したいと思います。
まさに少子高齢化社会の真っただ中にいる日本、そして、これから少子高齢化社会に突入していく中国。これら2つの国が抱える人口問題は、似ている点もあれば異なる点もあります。例えば、日本側のメンバーも北京側のメンバーも人口問題の解決策としての「移民」に関心を持っています。しかし北京側のメンバーと話をしてみたところ、彼らにとっての身近な移民問題とは、中国人の高所得者人口が国外へと移住していってしまうことだとわかりました。一方、東京側のメンバーにとっての移民問題とは、労働力不足を補うために、介護士や工場労働者として外から日本に来た移民とどう関わるかということでした。以上より、移民という一つのトピックをとってみても、日本と中国とでは問題意識が異なることがわかります。
私たちの分科会では、まず私たちの考える人口問題とは何かというところから議論をはじめ、その後人口問題が引きおこす、介護、労働力の減少、子育てなどの課題について議論をしていきたいと考えています。
さらに、この分科会では現在の人口問題についての議論にとどまらず、未来志向のもと「発展」とは何かというところまで話し合いたいと思います。人口問題への対応として、移民の受け入れ、介護の社会化、家族の役割の変化などが進んでいく中、我々はどのような「発展」を志向すべきかという点まで議論していきたいと思っています。